JA浜中町のメガソーラーを見てきました!
太陽光発電の分野で日本で最も先進的な農協は、北海道厚岸郡の『JA浜中町』だと断言できるかもしれません。
元々、新規就農者への取り組みなどで有名なJAでしたが、今年の5月、酪農家105戸に合計で1.05MW(メガソーラーです!)の太陽光発電システムを導入、稼働をスタートしました。このような大規模な太陽光発電システム導入は、農業分野において国内初だそうです。
【朝日新聞記事:2011年07月12日】
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001107120005
そこで早速、7月21日に現地へ行って見てきました。
写真は、浜中町の就農者研修牧場。全105機のうちの1機の太陽光発電システムがここに設置されていました。
農業施設として補助金を受けているので、住宅用で一般的な10kW未満でなく、10kWのシステムです。
これから独立を目指す若い家族が住んでいるので、牧場内は子供たちの遊び場です。
全国注目のメガソーラーシステムも、子供たちにとってはジャングルジムですね。
JA浜中町の石橋組合長が案内をしてくださいました。
品質の優れたクリーンな牛乳を生産するには、クリーンな環境が大事とのお話でした。
環境最優先のクリーンな太陽エネルギーで、浜中町の牛乳は搾乳されています。
周辺はヨーロッパの様な牧草地帯です。JA浜中町の全農家が酪農を営んでいます。
国道を走ると、メガソーラーを構成する太陽光発電システムが目につきます。
ここにも。
ここにも。
ここにも。
JA浜中町の酪農技術センターを見学しました。ここにも太陽光発電システムが設置されています。
駐まっているのはミルクローリーです(十勝の方ならご承知でしょうが)
技術センターの開設は1981年。先進過ぎて、当時は画期的な出来事だったそうです。
建物は開設当時のままですが、中身は近代化しています。
1台数千万円のデンマーク製検査機器。牛乳を検査することで牛の体調が判るそうです。
牛乳のトレーサビリティを全国に先駆けて確立したのがJA浜中町だそうです。データベースの画面で牛一頭一頭の詳細な履歴が管理されていました。
大学の研究室の様な雰囲気です。牛の置物がかわいいですね。
JA浜中町の本部事務所では、LED照明が導入されていました。
JA浜中町の本部事務所に隣接するタカナシ乳業の北海道工場を見学しました。
タカナシ乳業は1982年に高品質な牛乳を求めて浜中町に進出し、現在は年間で22万トン(!)の牛乳を扱っているそうです。
案内をしてくださった齊藤工場長。厳重な品質管理のお話です。
意外だったのが『官能検査』というのがあり、数人の検査パネラーの『鼻で検査』して、ひとりでも?と感じたら、その牛乳の出荷は取り止められるそうです。
JA浜中町のクリーンな生乳とタカナシ北海道工場の技術のコンビネーションで勝ち取った自慢の製品が高級ブランド『ハーゲンダッツ』。沖縄を含めて日本中で売られている全てのハーゲンダッツは、ここ浜中の牛乳から生産されています。
太陽光発電システムで造られたクリーンな牛乳が、ハーゲンダッツのおいしさの秘密なんですね。